熊。それは北海道最強の存在。
幸い今まで一度も遭遇したことはないが、ウンコを発見することは度々あったのでこの先遭遇することがないとは言い切れない。
熊を一撃で葬り去れるようなカッコいい武器の所持は法律違反なので、我々一般人が熊対策で頼れるのは熊よけスプレーのみとなる。
しかーし、この熊スプレー、米アマゾンで30ドルせずに買えるのに日本に来た途端に3倍近い値段になるのが納得いかん。
なんかつくれそうな気がしてきたので作ってみることにした。
毒ガスを作るのは初めてだからなんだかとっても楽しみだ
まず、唐辛子を大量に購入します。 こいつから有効成分を抽出するのだけど、色々面倒くさいのでエタノールに浸して抽出します。
唐辛子の成分は油に溶け出しやすいそうなので、ガソリンなら火炎放射器にもなるし最強じゃん、と思ったけどすぐに冷静になり却下。ガソリンを噴霧したら自分が火達磨になって転げまわる未来像しか浮かびません。
ある物質を使うと皮膚への浸透性が素晴らしいので吸入しなくても皮膚についただけで転げまわるそうですが、今回は熊の鼻に作用すればいいのでこれも触れません。
エタノール漬けの唐辛子を一日くらい放置していたらなんだかヤバイ液体が出来上がっていました。 フタを開けるだけで眼や鼻に凄まじいヒリヒリ感が漂ってきます。 これはいけそうです。
そして、適当なスプレー缶に唐辛子エキスを注射器で入れていきます。
熊はかしこい動物です。 熊よけスプレーとバレないように今回はチェーンルブの缶に入れてみました。
手袋とゴーグル必須です。
いかにも効果ありそうな色をしてるぜい
最後に、唐辛子液を噴射するためのガスを注入します。
LPGガスなんかが手ごろです。
これで完成です。
試しに換気扇を回した室内でごく小さく噴射したところ、胸のあたりがズキっと痛くなってクシャミが出て涙が止まりません。
これを顔に噴射されたらいくら熊でもたまらないはずです。
大成功!
世の中はそううまくいかないもので、このままでは霧状にしか液が出ないので風に対して絶望的に弱いです。 つまり、熊が風上にいる状態で噴射した場合、自分が死にます。 本家は液体のまま一直線に飛ぶので風の影響は最小限だそうで…
ノズルの形状に秘密がありそうですが、試行錯誤するのが面倒だし、野犬や狂人なんかの接近阻止には現状でも絶大な効果がありそうなのでこのまま使うとしましょう。
コイツのメリットはとても安く作れることです。
つまりほとんど抵抗感なくホイホイ使えるので毎日熊や狂人に遭遇するような生活をしている人にはとってもおすすめです。
注意書きを?
※ここに書いてあることを真に受けて大怪我したりおまわりさんに捕まっても知りません
このプッシー野郎、訂正せにゃコトだ
追記
消毒用エタノール、水分を20%くらい含むので鉄のスプレー缶には使えません。 ダメじゃん。 100%の燃料用アルコール使えばよかったのかな。
本当はエタノールで抽出した後、エタノールを蒸発させてOC成分だけ取り出してからベビーオイルなどの油と混ぜるそうですが、面倒です。
ひとシーズンもてばいいのでこのままで行きますが、真似するひとは気をつけてください。
さらに追記
射程距離の問題はエアコン洗浄スプレーのノズルを使うことでおおむね解決。
ピンを抜かないと引き金が引けないように安全装置も追加だ。
運用するのがとびきりのバカなのでこういう配慮は大切です。
そしてクマ用であることを強調するためにクマっぽいステッカーを貼って、完成。
二秒ほどの点射を10回くらい行えます。
まあ、クマに遭遇した場合、死んだふりをするより少しマシな程度の効果でしょう。
次の段階ではもっと有効成分のOCの濃度を高めてみたいななどと思っていたのですが、そこまでやるなら製品を買ったほうがずっとマシです。
製品なら何か起きた場合に売った奴に全責任をひっかぶせられますが、コレの場合そんな言い逃れできません。
なんかどんどん心配になってきたからやっぱり既製品を買うか…
コレどうやって処分したらいいんだろう?
2016 追記
人の集まる室内でコレを使う機会があったのですが、人間に対しては絶大な効果があることがわかりました。 室内で使うと本当に危険なので注意しましょう。
(正当なやむをえない状況下での使用です。念のため。)